再生医療

再生医療の歴史

再生医療の歴史は1970年代にW.T.Green博士が軟骨の培養、Burke,Yannas博士らが皮膚の培養に成功したのが始まりとなりハーバード大学やマサチューセッツ工科大学など世界でも指折りの研究機関を舞台として、軟骨、皮膚、骨などの様々な組織や器官の再生医療の実験開発が行われています。日本国内の大学や大学病院においても様々な再生医療の研究が実施されていますが、実用性のある再生医療に関しては、いろいろな課題も残されていて研究段階途中の治療というのも決して少なくありません。

しかし幹細胞を応用した再生医療の研究が最近注目を集めていて、心筋への血管の再生や心筋の再生などで多くの症例が報告されています。1995年、アメリカで線維芽細胞の培養を行い皮膚に注射する治療が行われ、非常に高い治療効果があったとの結果報告がなされ、現在FDA(米国食品医薬品局)でも治療に対する許可が検討されていて最終段階での審査に入っています。

また線維芽細胞だけではなく、軟骨の培養や皮膚の培養など多くの体の組織培養が現在、様々な医療機関での研究が行われています。我が国でも2007年に京都大学の研究グループがiPS細胞による万能細胞の開発に世界で初めて成功するという将来的な再生医療を含めたオーダーメイド医療(あらゆる組織や器官の再生医療)の現実化の入り口として世界に衝撃を与えました。

この他にも今までに日本では犬、豚を使った実験で、あごの骨の細胞から完全な歯を再生すること( 歯胚再生)が上田実教授によって確認されたり、埼玉医科大学総合医療センターの心臓血管外科チームが虚血性心筋症の男性患者さんの心臓組織に本人の骨髄細胞を移植して治療効果をあげ、また、東北大学や東京女子医大、慶応義塾大学、京都府立医科大学のチームが自己細胞を使った再生角膜による角膜移植手術に成功するなど、臨床的な現場でも実際に治療成果をあげています。