再生医療あれこれ

クローン技術

クローン人間といえばSF映画のブレードランナーやアイランドのように荒唐無稽な夢物語のように感じる人もいるのではないでしょうか?しかしクローンを生み出す研究は40年以上前から始まっています。そして1996年7月にイギリスで世界初のクローン生体である羊のドリーが誕生し、マスコミで大きく取り上げられ話題となりました。

また1998年には日本でも2頭のクローン牛が誕生し、再び話題となったのも記憶に新しいことと思います。クローンの語源はギリシア語で小枝を意味するKlonですが、現代では遺伝的に同一である細胞やその集合、あるいは固体」を指し示す生物学用語として使われています。再生医療で注目されている幹細胞にはクローンを作り出す能力があります。

現在まででもクローン技術は白血病の治療の骨髄移植や角膜再生術などで確立されていますし、そもそも卵子が受精して一つの核を持つ受精卵となりそれらが細胞分裂を繰り返しながら一つの生命体になるのは受精卵の中でES細胞と呼ばれる万能細胞が分化とクローンを繰り返しあらゆる臓器へと成長していくからです。

しかしそれまでは細胞レベルでのクローン研究は成果を示していましたがドリーやクローン牛は新しいクローン技術を用いて人為的に生み出された固体と言うことであれほど大きく取り上げられたのです。ドリーの登場は同じ哺乳類である人間にもクローン技術が応用できることの可能性を示唆しました。

そしてまたクローン技術は性別の関わりなしに子供を生み出すことを理論上可能としました。しかしこのことは性別の存在意義、人間の尊厳、家族のあり方など倫理上の問題に抵触するために現在では世界的にクローン技術の人への臨床応用は禁忌とされています。